キシリトールの効果と問題♪ガムで虫歯が治る?副作用は?

xylitol

キシリトールは、糖アルコールの一種で1997年に食品添加物として厚生労働省に認可された人工甘味料です。

フルーツや野菜、木など自然界に広く存在し、人間の肝臓でも1日15gほど作られています。

キシリトールと言えば、ほとんどの人はガムをイメージされると思います。

現在コンビニなどで売られているガムのほとんどにキシリトールが入っており、自宅や会社のデスクなど、キシリトール入りのボトルガムやタブレットを常備している人も多いのではないでしょうか。

 

キシリトールの効果として一般的に言われているのが

  • 虫歯を防ぐ
  • 初期虫歯を治す効果(再石灰化を促進)
  • 丈夫で健康な歯にする

などです。

歯科医師協会では
毎食後1日3回3ヶ月以上キシリトールガムやタブレットを摂取することで、虫歯の予防や進行を防ぐのに効果的として推奨しているようです。

しかし一方で、虫歯を治すなど直接的な効果があるように聞こえる表現やキシリトールの原料についての問題など多くの人が指摘しています。

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キシリトールの効果

まず虫歯の原因をザックリと言うと、

虫歯菌は糖をエサとし、糖を分解する過程で酸を発生します。すると口腔内のPH(酸度)が酸性に傾き、歯のエナメル質を溶かすことで虫歯になります。

通常それを防ぐために、
唾液に含まれる炭酸水素イオンによって酸は中和され、同じく唾液に含まれるカルシウムによって再石灰化が起こり虫歯を防いだり、初期虫歯を治したりします。

唾液の分泌が悪く、また中和が間に合わないほど糖を摂取すると口内は酸性に傾きやがて虫歯になります。

 

キシリトールは虫歯菌のエサにならない

キシリトールは虫歯菌のエサにはならないため、口内が酸性に傾かず虫歯にならないということです。

例えばガムにキシリトールの他に砂糖が含まれていれば、当然口内は酸性に傾き虫歯の原因となります。

つまりキシリトールを摂取しても酸を中和できないので、直接予防につながるということではないようです。

市販の商品をみると、ほとんどが他の甘味料と混ぜて使用されているのがよくわかります。

特にアスパルテームスクラロースなどの人工甘味料が一緒に使われているので別の意味で注意が必要です。

 

再石灰化の促進はしない

キシリトール自体は再石灰化を促進したりはしません
しかしガムを噛むことで、唾液の分泌を促すのは確かなのでキシリトールの含有率100%であればその効果はあるのかもしれません。

※商品によってカルシウムを含んだものが再石灰化を促すと説明しています。

安全性について

キシリトールは安全性が高いとして、アメリカ食品医薬品局(FDA)が一日の摂取量を定める必要はないとしていますが原料の心配が以前からされています。

 

摂り過ぎで下痢を起こす

副作用として唯一言われている症状です。キシリトールは体内で代謝されずそのまま便から排泄されるため、摂り過ぎると下痢を起こす場合があります。

 

血糖値について

人間はキシリトールを代謝できず、そのまま体外へ排出されますので血糖値は上がらないと言われています。

しかし犬による実験では、キシリトールを少量摂取しただけで大量のインシュリンが分泌され、低血糖症を引き起こし危険な状態になることが確認されています。

もちろん人間と犬は違いますので同じに考えることはできませんが…

 

そもそもキシリトールの原料は大丈夫か

キシリトールは、白樺の木(シラカバ)やトウモロコシの芯を原料としています。

しかし現在はトウモロコシの芯が主流と言われています。

 

白樺の木から抽出した物質

フィンランドは製紙業が盛んで白樺の木を使われています。
白樺の木からキシラン・ヘミセルロースを加水分解してキシロースを取り出し、さらに水素を添加することによってキシリトールを生成します。

 

トウモロコシ

トウモロコシを原料とする場合、その芯を使うようです。(穀粒は使用しない)

トウモロコシというとやはり気になるのは遺伝子組み換えの不安です。

 

以下は、千葉県にある予防歯科で有名なフレンズ歯科クリニック様が公開している、「歯科専用キシントール100%ガム」の成分について販売元へ問い合わせした際に得た回答を紹介させていただきます。

 

「歯科専用キシントール100%ガム」の成分に関してのお問い合わせに関しまして製造元である株式会社ロッテからの回答が届きました。以下の内容でご回答させて項きます。

【ロッテからの回答】
弊社の基本的な方針と教しまして「遺伝子組換え作物の積極的な使用は行わない」という考え方をしております。しかしながら、現状におきましては、市場で流通している大半のものが遺伝子組換え不分別の原料作物により製造されたモノとなっている。原料の場合は、(不分別の原料作物による加工品)使用せざるを得無い状況となっています。

加工品の例)
・大 豆:加工油脂、乳化剤 など
とうもろこし: 加工油脂、糖化品 など
・ばれいしょ : 糖化品など
・なたね : 加工油脂 など
不分別では、遺伝子組み換え作物との分別(分別流通管理)をしていません
(その為、「組み換え」のものが入ってきます。)

引用元:フレンズ歯科クリニック様HP「キシリトールは遺伝子組み換え」より

つまり現在流通しているキシリトールの大半は原料に遺伝子組み換え作物を使用している可能性が高いことがわかります。

 

最後に

妊娠中・授乳中にキシリトールを摂取すると子供の虫歯予防ができるなどと信じ難い研究結果があるそうです。

しかしこれはキシリトール以前の問題です。

大切な子供のためにも、妊娠中や授乳中はキシリトールを避けたほうが良いかと思います。

 

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