パーム油はアブラヤシの果実からとれる植物性の油です。
パーム油は世界で2番目に多く消費されている油脂で、日本では菜種油、大豆油に次いで3番目に多く消費されています。
主成分はパルミチン酸という飽和脂肪酸のため、常温で固まる性質を持ち、使い勝手の良さから多くの加工食品に使われています。
しかし加工食品の表記上は「植物油脂」や「植物油」と表記されることが多く、加工食品をよく食べる人は、知らずにたくさんのパーム油を摂取していることになります。
※植物油脂=パーム油またはマーガリンまたはショートニングのいずれかを指す。一括表示が認められ、どれが使われているかわかならい。
パーム油が主に使われるのは
- ポテトチップス
- スナック菓子全般
- インスタントラーメン
- カップ麺
- チョコレート
- アイスクリーム
- 植物性生クリーム
- 冷凍食品
- お惣菜の揚げ油
- マーガリン、ショートニングの一部原料
など、ほとんどの人はたっぷりと食べていると思います。
日本人は年間平均4kgのパーム油を摂取しているといわれています。
また最近ではトランス脂肪酸が問題視され叩かれ使用が自粛される中、パーム油の消費量は伸びてきており、ファーストフードなど揚げ油によく使われるショートニングにパーム油を混ぜることで(パーム油の混合比率上げるなど)低トランス脂肪酸を実現しているとのことです。
この油には注意してほしく、世の中で「パーム油は植物性で体に良い」と主張するのは、パーム油を使って食品を加工している会社もしくは利益を得ている会社ぐらいで、実際のところはかなり不健康な油と言えます。
パーム油は体に悪い
食用には不向き
パーム油は熱帯の植物で体を冷やす作用があり気候と風土の違う土地で暮らす日本人には合わない油です。(ココナッツオイルも同様)
またパーム油は独特の臭いと味があり、茶褐色(オレンジ色)をしているため、脱色・脱臭・風味づけなどを行います。
つまり、臭くてまずくて色が悪いので食用には使えないから加工するということです。
製造方法
- アブラヤシの果実に、油を抽出する溶剤「ノルマルヘキサン」を使用して抽出
- 活性白土を使用し脱色
- 乳酸を用い脱臭
- 風味をつけるためリン酸、クエン酸、フィチン酸などを使用
- 酸の除去を行うために塩酸、硫酸、シュウ酸、苛性ソードなどを使用
このように化学物質てんこ盛りで毒物化します。またパーム油には抗酸化物質であるビタミンEが含まれ、自らを酸化から防いでいるがこの過程で失われてしまいます。
酸化防止剤で強力な発がん性をプラス
ビタミンEが失われると酸化しやすくなるので、酸化防止剤である食品添加物のBHA(ブチルヒドロキシアニソール)またはBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)のどちらかが使われます。※特にBHA
これは厚生省が使用を禁止するほど強烈な発がん性をもつ危険な添加物ですが、アメリカやヨーロッパの圧力に屈してパーム油または乾燥魚介類にのみ使用が認められています。
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)とBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は突発性がんを誘発するといわれているが欧米では使用されており、禁止にされるとBHAやBHTを使用した食品が日本へ輸出できなくなるのと、「欧米諸国民に不安や混乱が起きる」というどうでもいいことを理由に挙げられています。
そして何より問題なのが、これらの製造工程で使用された物質はすべて加工助剤にあたるため使用しても商品に表示する義務はこの国にはありません。
避ける方法は外食と加工食品をさける以外にありません。
やはり食べないでほしい
パーム油は1ヘクタールあたりの収穫高が他の油脂に比べて圧倒的に多。例えば大豆油が450キロに対してパーム油は4トンとなる。そして1年中収穫でき安定している。なにより油脂の中で一番安い。
日本での輸入量は2002年で39万トンから2014年で56万トンを超え需要が拡大中。また世界的に見ても年々需要が高まっており、最大の生産国であるマレーシア、インドネシアでは森林を破壊しアブラヤシのプランテーション(農園)は拡大をし続けています。
インドネシアでは1年間に2%の森林が消えつづけ、スマトラ島はこの20年間で50%の森林が消えてしまっています。その間に当然ながら森の生態系はくずれ動植物や先住民は住む場所をなくし、それがいまだ進行中です。
これは日本でいうとファーストフードや加工食品を食べ続けた結果であり、これからも食べれば食べるほど自分の体を壊すだけでなく、森林を壊していくのをお手伝いしていることになります。
何をやっているんでしょうかね。
一部のパーム油を使用する企業が言うには、「アブラヤシのプランテーションに従事する人間が多く、その人たちの生活を守るために止めることはできない」などといっている。
人間なんて滅びればいいんでしょうか。
“人間なんて滅びればいいんでしょうか。”
ホントですね、一番悲しい事だけれど、
自然破壊も温暖化も止められないのならいっそ…
と思ってしまいます。
労働者を人とも思ってない、企業の一部の人間が何を言っているのか!?
と言いたい。
今の自分だけが良ければいいと言うほんの一握りの人間によって、地球も生態系も人も壊されて行ってるのは間違いないです。