過酸化水素は漂白剤として食品添加物に指定され、ニシンの卵つまり「数の子」にのみ使用が許可されています。
なぜ数の子だけ?
今から30年以上前に過酸化水素に発がん性の疑いがあるとして、厚生労働省が食品への使用を禁止しました。
当時、過酸化水素を使用している食品は数の子以外にもありましたが他の物質で代用できたため大きな問題になりませんでした。しかし数の子は代用がきかず、お節料理に出てくる鮮やかな黄金色は過酸化水素なくしてはできないことから業者の猛反発にあい、最終的に食品へ残存しないという条件付きで認められました。
危険物?
過酸化水素は強い殺菌力があり、濃度を3%に薄めるとオキシドールという消毒薬になります(現在はあまり使われない)。
高濃度となると劇物扱いになるので素人では入手することはできません。揮発性があり、吸い込むと喉痛、頭痛、吐き気などの症状がおこり、また取扱いにより爆発の危険もあります。
高濃度の過酸化水素が皮膚に付着すると細胞は壊され強い痛みが走り、皮膚の色は白くなります。※ヤケドによるもの。
本来は黒ずんでいる数の子も同様に細胞の色素を壊し、キレイに漂白されるということです。
食品への残存はないのか
もちろんそのまま飲むことはどんなに濃度が薄くてもよくありませんが、カタラーゼという酵素により過酸化水素は中和され食品中には残存しないので心配ないといいたいところですが、昨今の食品偽装の流れからすると信用はまるでできませんね。ただ一年中常食するわけでもないですし、お正月くらいよいのではないでしょうか(笑)
あ!でも回転寿司には年中ありますね!
最後に
実は無漂白の数の子もあります。
少々黒くても、無理に何かを加えて不自然なものに変えるよりはずっといいと思います。
少し値段は張りますが、お正月くらいよいのではないでしょうか(笑)
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