スーパーの加工肉コーナーにいくつも並ぶソーセージは最近ちょっと値上がり傾向ではありますが、安くてジューシーで美味しい食材です。朝食やお弁当に重宝する身近でありがたい存在です。
でも加工品なので腐りやすいという問題があります。特にソーセージに繁殖する細菌はボツリヌス菌など危険なものが多く、長期間保存するために添加物を加えるのが一般的です。
ソーセージに切り込みを入れてボイルすると添加物も抜けやすくなります。(大事な栄養素も流れます)
さらにソーセージの彩りを良くして腐敗を防ぐ亜硝酸ナトリウムはビタミンCといっしょに食べると無毒化されるとも言われています。絶対に食べてはダメなものではなく、ある程度なら対策もできます。
しかし対処をしても完全に取り除くことはできません。ソーセージが大好きで積極的に食べたい人、子供だけでも安心なものを食べさせたい親御さんは出来るだけ添加物を使わないソーセージがおすすめです。
ソーセージの中心地ドイツやイタリアなど海外製のソーセージは無添加なものが多く、美味しく安心して食べることができます。日本各地でも美味しい無添加ソーセージを出すメーカーはたくさんあります。
【独断と偏見】おすすめ無添加ソーセージをまとめてみました
興農ファーム
北海道の知床で放牧された豚を使った無添加ソーセージです。
知床といえば海岸一帯が自然遺産に登録された自然豊かな地域。厳しくも豊かな環境でアンガス牛や豚をたくさん飼育しています。
化学肥料や農薬を撒かない牧草をたっぷり食べ、屋外で運動をした豚はとても健康で内蔵まで美味しく頂けます。幼いころに十分な母乳を与えて育てるため免疫力が高く、病気とも無縁な豚に育ちます。
興農ファームのソーセージは「温屠体製法」という製法で作ります。屠殺してすぐの体温が残る豚を使って作る製法で、肉の中に酵素が多く含まれ添加物を入れなくても肉に粘りけが生まれます。
よけいなものを加えずに肉の旨みを最大限引き出すため、調味料も厳選しています。塩は自然塩、砂糖は高級和菓子などで使われる香川県の名産品、和三盆糖など良質なものを使っています。
興農ファームではコロッケやミンチカツ、ハンバーグも通販しています。これらも有機農法や国産パン粉、良質な環境で育てた鶏の卵など国内最高峰の原材料を選りすぐって製造しています。
ファーマーズファクトリー
北海道に拠点を持つファーマーズファクトリーは放牧豚を使ったソーセージを加工販売しています。
放牧豚とは「北海道の大地で放牧飼育された豚で、抗生剤を投与されていないもの」という規定があります。もし一度でも抗生剤を投与すると放牧豚と呼ぶことができません。
肉や養殖魚の肉に残る抗生剤は人体にも良くない影響があると言われ、腸内フローラ(腸内の善玉菌や悪玉菌の数やバランスなど)を乱してしまうと考えられています。できれば避けたいものですが養殖である以上は病気のリスクがあり、使わざるを得ない面もあります。
ファーマーズファクトリーでは
- エサは遺伝子組み替えではない飼料しか与えない
- 放牧は365日行い、じゅうぶんに生育させる
- 放牧した後は抗生物質を使わない(※たとえ幼いころに抗生剤を投与しても一定時間で排出されます)
を徹底しています。
広い豚舎にはおがくずやワラが敷き詰められ、豚は衛生的な環境でのびのびと暮らしています。おがくずやワラは豚の排泄物と混ざって発酵し、良い堆肥になります。さらに発酵すると熱が出るので天然の保温装置になり、寒さに弱い豚の保温に役立ちます。
豚は穴掘りが大好きでゴロゴロと地面に体をこすりつける習慣があります。適度に土とおがくずをかき混ぜることでおかくずの内部まで空気が入り、より発酵を進めます。
このような環境で育った豚は赤身が濃く甘みのある脂質を持って育ちます。赤身が濃い豚肉は旨みも強く、おいしいソーセージになります。
よく見かけるあらびきウインナーだけでなく輪切りにして食べる太めのソーセージのボロニアソーセージ、ワイルドな骨付きソーセージなどラインナップも豊富です。
北海道では精力がつくと名高い野草、行者ニンニクを入れたものや辛い唐辛子入りのチョリソーなどもあります。
価格帯も単価300円台から600円台と比較的安価です。子供だけでなく大人のおつまみとしても楽しんでみてはいかがでしょうか。5000円以上の注文で送料無料になります。
平田牧場
豚肉の生産から加工まで一手に請け負う牧場です。加工だけは外部に委託する牧場が多いですが平田牧場は加工まで責任を持って請け負います。生活クラブなど販路が広い牧場で通販でも手軽に購入できます。
平田牧場の豚は開放型の風通しの良い豚舎で伸び伸びと飼育されます。
与えるエサは非遺伝子組み替えのポストハーベストフリーの配合飼料や飼料米で、とても安心です。
抗生剤は生後120日以降は一切投与しません。出荷までの間に抗生剤は完全に抜けるので安心して食べることができます。
平田牧場のエサで特徴的なのは植物性を中心にした配合で、お米を混ぜた飼料を与えているところです。
減反政策が廃止されることが決まり、現在ある水田を保全するために育てやすくてたくさん収穫できる飼料米が注目されています。ふだんは飼料米で水田を活用して緊急時は人間用の稲を育てる環境を整えます。
異常気象などで作物が育たず食料調達が難しくなることが増える今、水田の確保は欠かせません。平田牧場は食の安全保障も支えます。
さらにお米には優れた栄養素がたっぷり含まれています。
お米のぬかにはオレイン酸という抗酸化成分が豊富に含まれています。オレイン酸は脂質の酸化を防ぐ働きがあり、豚の脂の酸化を防ぐと言われています。豚肉に甘みや旨みを増やす作用もあると言われ豚肉を美味しくします。
ソーセージは単価300~600円程度、5袋セットで1620円ほどと比較的買いやすい価格帯です。
サラミやレバーペーストなど、他ではあまり見かけない商品もあります。亜硝酸ナトリウム無添加のサラミはとても珍しく、お酒好きなお父さんお母さん向けに一緒に買いたい品です。
平田牧場
http://www.hiraboku.info/
ぶぅふぅうぅ農園
山梨県の南アルプスでのびのび育った放牧豚を使った美味しいソーセージが楽しめます。
ぶぅふぅうぅ農園は日本で初めて放牧養豚を始めた老舗。険しい峰が広がる屋外で伸び伸びと育つ豚は脂に甘みがあり臭みがありません。
「産まれてから出荷まで抗生剤不使用」
「国産原料80%をブレンドした配合飼料」
「産まれて10日目から出荷まで放牧」
など徹底したこだわりがあります。抗生剤を一切使わないのは特筆すべきでしょう。(※母豚には使用しています)
どうしても抗生剤の悪影響を避けたい方には特におすすめです。
ソーセージはあらびきウインナーのみで、豚肉が主なラインナップです。ウインナーといっしょに豚肉も買いたい方はいかがでしょうか。
ぶぅふぅうぅ農園
http://boohoowoofarm.blog50.fc2.com/
イサムポーク
愛知県の牧場で精肉、レストランも経営されています。レストランでは様々なイベントが開催され、豚の丸焼きパーティーなどユニークなイベントも!
直接買いに行けない方は通販がおすすめです。
イサムポークは肉質の高さに定評があります。全国にファンがいて遠方から買い求める方も。
豚は抗生剤など薬は使わず、エサは発酵飼料、水も美味しい清潔なものにこだわっています。良いエサと水、環境のもとでは豚肉は非常に味が濃くなり臭みもありません。
ソーセージだけでなく豚肉もおすすめです。
イサムポーク
isamupork.keiei-bijin.com/
問合せフォームから欲しい旨伝えると数日後に連絡があります。
無添加ワケありソーセージ(1kg入り)
無添加ソーセージは腐敗しやすいので販売できる期間が短く、価格は高めです。とても美味しいですが高額なわりに量が少ない傾向は否めません。
予算を気にせずガッツリ食べたい人向けにおすすめなのが「無添加ワケありソーセージ」です。1キロも入って税別2,380円(2018年2月現在)は破格の安さです。人気が高くて売り切れることも度々ですが「遠慮なくたっぷり食べたい」欲を存分に満足させてくれます。
(人気商品なので売り切れていても比較的早めに在庫が復活します。「お気に入り商品」に登録すると自動的に連絡が届きます。)
冷凍品なので長期保存もできます。長細いソーセージなのでカットして使っても良し、茹でてパンに挟んでホットドックにするも良しと便利な形です。
皮は固く、歯ごたえがパリっとしないタイプのソーセージです。パリっとさせたいときは茹でてから軽くフライパンで焼くと良いそうです。皮の弾力とうま味が楽しめるソーセージです。
加熱すると堅くなるので歯ごたえを楽しめる方向け。
味付けに海藻粉末が使われ、肉とうま味と海のうま味が合わさっています。
添加物に海藻由来のデキストリンが含まれています。デキストリンは肉に弾力を与えるために添加します。ソーセージのうま味を引き出すためには必要最低限の添加物です。
厳密に言えば添加物ですが天然成分なので比較的安心して食べることができます。
ハイ食材室
https://item.rakuten.co.jp/hi-syokuzaishitu/zik-kdm-mutenkasoseji1227/
サルシッチャ
サルシッチャはイタリアの塩味が強いソーセージです。イタリアではそのまま食べることもありますが調味料としても使います。サルシッチャの皮を破って炒め、パスタに和えると絶品です。
塩味が強いのでそのまま丸ごとかじって食べるのはお薦めしませんが、薄くスライスして酒のおつまみにしたりパスタの具にするのがおすすめの食べ方です。
色が鮮やかなピンク色ですが、これは塩の作用によるものです。塩は防腐だけでなく食材の色味を鮮やかにする作用もあります。無添加でありながら色が美しいのもサルシッチャの特徴です。
日本では輸入の関係かサルシッチャも亜硝酸塩を使った商品が多いですが、無添加の品もわずかに流通しています。実店舗ではあまり見かけないので通販購入がおすすめです。
ハイ食材室のサルシッチャはパルマ豚にシチリアの銘酒マルサラ酒を加えた一流の品です。
パルマ豚とはパルマ産チーズを作る過程で出来るホエー(乳清)を与えて育った豚で、肉質は甘く柔らかくなります。クセがない誰にでも好まれる味です。
マルサラ酒はワインにアルコールを加えたものでシチリアの暑い気候でも長期保管できるように開発されたお酒です。イタリア菓子作りには欠かせません。
イタリア産の美味しく安全なサルシッチャをご堪能下さい。
危険な添加物はありませんが、酸化防止のためにビタミンCが添加されています。フルーツや野菜に豊富に含まれるビタミンCは細胞の内部の活性酸素を取り除き、酸化や老化を防ぐ作用があります。品質安定はもちろん人体にも嬉しい作用のある添加物です。
ハイ食材室
https://item.rakuten.co.jp/hi-syokuzaishitu/opera-sarci/
信州ハム グリーンマークソーセージシリーズ
43年前から無えんせき加工品を製造販売する信州ハムのソーセージです。
43年前は昭和まっただ中で公害や添加物の問題が社会問題になっていた時代でした。その頃からずっと無添加に取り組み、現在も広く流通販路を保つ信州ハムは大きな助けになるでしょう。
発色剤、着色料、保存料、リン酸塩無添加でありながら比較的安価で身近なスーパーで買えることもあります。通販でも購入しやすい商品です。
無塩せきでありながら高い加工技術で十分な粘りとうま味、満足感が味わえます。
あらびきポークウインナー、ほそびきポークウインナー、皮なしウインナーをはじめ、鶏肉と豚肉をブレンドしたあっさり系ウインナー、ホウレンソウやハーブが入ったウインナーなど多種多様。価格帯も比較的安価(500円未満ほど)なので購入しやすい商品です。
短いサイズなのでお弁当にぴったりです。色は赤くないですがタコさんウインナーも作れます。
うま味も大手メーカーの市販品と遜色なく、価格帯も大差ないので普段使いにお勧めです。日本人の口によく合う味付けです。
唯一の難点は賞味期限が早いこと。これは亜硝酸ナトリウムを使わないために腐敗が止められないのが原因なので「無添加の宿命」です。
無添加で腐敗を食い止めたいなら多くの塩を加えないといけません。サルシッチャのように塩辛すぎてパクパク食べられなくなります。無添加ソーセージを始めて試す方には検討してもいいのではないでしょうか。
グリーンマークソーセージシリーズの豚肉は国産豚で主に千葉、群馬、長野、岩手、宮城などが産地です。(2016年現在)飼料に何を使っているか分かりませんが個人的には福島由来の放射能が気になります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
他にもよいソーセージを扱っている業者さんはまだまだたくさんあると思います。
オススメがありましたら是非コメント頂ければと思います。
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