リン酸は食品添加物として様々な用途で加工食品に使われています。
元々体内にも多く存在し、ミネラルの中でカルシウムの次に多いのがリン酸です。骨や歯を形成する重要な物質で、そのほとんどがカルシウムと結合状態にあります。
その他にも体内でとても重要な役割をしているのでリン酸は不足してもダメ。しかし過剰摂取もダメなのです。
通常ですと不足することはほとんどないのですが、リン酸はあまりに多くの加工食品に使われているので過剰摂取が心配されています。
どんな食品に使われているのか
ハムやソーセージ、はんぺんなどの魚介練り製品
リン酸塩にはハムやソーセージの結着剤として、肉の結着性を向上させ、保湿性を高め、さらに弾力・食感をアップする効果があります。市販のソーセージが「プリッップリ」なのはリン酸塩のおかげです。
ただ少々高いがリン酸塩など添加物不使用のソーセージもあります。手間暇かけて作られておりとても美味しいです。
プロセスチーズ
プロセスチーズとは、複数のチーズを混ぜたものです。きれいに均一に混ぜるために乳化剤を使用します。チーズの場合はリン酸塩を乳化剤として使います。
コーヒー抽出
ファミレスのドリンクバーコーヒーで使われるそうです。原価を極限まで下げるために通常お湯で抽出するよりも3倍も多く抽出ができます。
ただそうなるとコーヒーの香り・風味が吹っ飛びますので香料などの添加物をさらに加えるそうです。
中華麺
中華麺の独特の食感を作り出すかんすいとして使われる場合があります。
その他
缶詰、佃煮や煮豆に味噌など変色防止やphを調整し保存性を高める目的で使われる
食品に表示されない場合がある
リン酸塩の使用用途は主に
- 結着剤
- 乳化剤
- 酸味料
- ph調整剤
となります
これらの4つは、食品の原材料名表記には用途のみを記載する一括表示が認められており、リン酸塩は多くの加工食品に使われているが、具体的に使用した添加物名を記載する義務がないので消費者はリン酸塩が使われているか非常にわかりにくいのです。
ただどんな食品に使われているかを知っていれば、たとえ用途名しか書いていなくても判断はできると思います。(リン酸はたくさん種類があるのでその中の何を使っているかは不明)
使われるリン酸の種類
まずリン酸といっても、食品添加物としてはリン酸にナトリウムを結合させたリン酸ナトリウムが使われます。
さらにその中でも大きく2つに分類されます
オルトリン酸塩
リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三カルシウムなど。
別名、正リン酸塩といいます。
肉や魚などのタンパク質に含まれるリン酸もオルトリン酸塩です。
重合リン酸塩
ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸などにナトリウムおよびカリウムが結合したリン酸です。別名、縮合リン酸塩といいます。
リン酸は体にどんな影響があるのか
骨粗しょう症や成長期の発育阻害の原因
まずリン酸の過剰摂取は骨粗しょう症の原因といわれています。その理由はカルシウムの吸収を妨げたり骨中のカルシウムを排出。さらに血液中のカルシウム濃度を下げたり、骨代謝が低下したりします。成長期の子供の発育を阻害する要因にもなります。
これはオルトリン酸塩で起きると言われています。
つまりオルトリン酸はカルシウムとのバランスを崩します。
リン酸とカルシウムの関係
リン酸とカルシウムは骨の代謝に密接に関わり、その比率は1:1~1:2が理想とされます。
通常の食事ではこれを超すことはほとんどないが、加工食品から摂取したときにバランスを崩しやすい。
食品に含まれる場合
肉や魚などのタンパク質にリン酸は多く含まれていますが、もしリン酸の多い食品をたくさん食べるときは、カルシウムなどのミネラルを積極的に摂取してカバーするのがよいかと思います。
腎臓疾患
特にポリリン酸カリウムが腎臓中のリン酸濃度とカルシウム濃度を上げ、腎臓の石灰化や結石を起こすことが分かっています。
これをマグネシウムを摂ると抑制できるそうです。
ミネラル排出
重合リン酸塩は体内に吸収されず排出されます。その際、体内のミネラルと結合して排出されるので、吸収されるはずのミネラルが摂取できなくなります。
その他
老化を早め寿命が縮むと言われる方もいます
最後に
リン酸塩は食品に対して添加量も決まっていないため、食品によって、加工会社によって量はまちまち。
また多くの加工食品に含まれるので、1日に多くの加工食品を食べていると過剰摂取になりやすいと思われます。
特に子供への影響は大きいので加工食品を食べさせるときは充分注意し、なるべく手作りのご飯を食べさせてください。
何故体に良くない毒を食品に加えるのか。人口減らす為。日本だけ甘い、