オリゴ糖は、様々な健康効果が期待される天然由来の甘味料で食品添加物に分類されます。
善玉菌のエサとして腸内ビフィズス菌を増やし便秘や下痢の改善に効果ありと言われ、またカロリーは砂糖よりも低いためダイエットの強い味方として以前から注目されていました。
ヨーグルトやコーヒー、料理などへ砂糖の代わりとして利用し、オリゴ糖の持つ効果を手軽に摂取できることから売れているそうです。
一般的にも「オリゴ糖=健康」というイメージがあり、
市販のパンや子供用のお菓子などに「オリゴ糖入り」などと表記されているのをよく目にします。
実際はどうでしょうか?
オリゴ糖を摂取し続けた結果
- 便秘が治った
- 慢性的な下痢が治った。
- ダイエットに成功した
という人は残念ながら少ないのではないでしょうか。
オリゴ糖の効果として
- 便秘や下痢の改善
- カロリーが低くダイエットの味方
- 血糖値が上がりにくい
- 虫歯予防になる
などが大きな効果として挙げられています。
便秘や下痢の改善
オリゴ糖は摂取しても体内で消化吸収されず、そのまま大腸へ届き、ビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、善玉菌の増殖を促進します。
大腸内で善玉菌が優位になることで腸内環境が整いその効果により、便秘や下痢の改善につながります。
それと同時に肌荒れやあらゆる病気のトラブルを改善します。
血糖値が上がりにくく、糖尿病の予防効果あり
確かに低GIで砂糖よりも断然血糖値が上がりにくいのは事実です。
しかし糖尿病患者は絶対に血糖値を上げてはいけないので、使うべきではありません。
虫歯予防にはなりません
虫歯の原因にはなりにくいですがオリゴ糖を摂ることで予防効果はありません。
そもそもオリゴ糖とは何か
まず糖について、
糖は単糖類と多糖類の2つに分けられます。
単糖類とは、ぶどう糖や果糖など、それ以上分解されない糖のこと。
多糖類とは、単糖が結合したもの。
単糖類が2つ結合すれば二糖(にとう)、3つ結合すれば三糖(さんとう)
オリゴ糖は2つ以上~10未満の多糖類のことをさします。
※定義が不明確で3つ以上10未満という場合もあるがどちらでもいいです。
ちなみに砂糖はぶどう糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が結合した二糖であり、オリゴ糖と呼ぶことができます。
でも砂糖はお腹の調子は整えません。血糖値上がります。虫歯の原因になります。
このように単糖の組合せにより糖の性質は当然大きく変わります。
つまりすべてのオリゴ糖が世間一般で言われている効果を発揮する訳ではなくことを認識してください。
オリゴ糖の種類
オリゴ糖といっても種類が豊富です。
トクホとしても認定されているオリゴ糖をはじめ、一般的なものを紹介します。
- ラフィノース
- フラクトオリゴ糖
- ガラクトオリゴ糖
- マンナンオリゴ糖
- イソマルトオリゴ糖
- 大豆オリゴ糖
- 乳化オリゴ糖
- キシロオリゴ糖
その他
- メレジトース
- マルトトリオース
- アカルボース
- スタキオース
- ラクトスクロース
●オリゴ糖の商品を選ぶ
スーパーやネットを見ると、オリゴ糖と呼ぶ商品がたくさんあります。
商品によって、使用しているオリゴ糖の種類も違います。
中にはスクラロースなどの人口甘味料を混ぜたのもありますので注意が必要です。
商品名を挙げて、一つひとつ良い悪い言いませんが、まずはオリゴ糖の含有量で選んでみてはいかがでしょうか?
商品の中にはオリゴ糖の含有量が少なく、別の糖を加えたものもあるので注意が必要です。
液体よりも粉のほうが純度は高いそうです。
本当にオリゴ糖のおかげ?
母乳を飲む赤ちゃんの便には大量のビフィズス菌が含まれています。
これは母乳にガラクトオリゴ糖が含まれビフィズス菌の増殖に効果ありとされています。
しかしオリゴ糖の多くは人間の消化酵素で単糖まで分解され、普通に小腸で吸収されてしまいますので大腸に届きません。
また腸内細菌は糖をエサとしていますので、ビフィズス菌だけがオリゴ糖を必要としている訳ではありません。
そして母乳にはオリゴ糖だけでなく、今最も注目されているラクトフェリンという成分が悪玉菌に対して抗菌作用を持ち増殖を抑えるため、結果的にビフィズス菌を増やす効果あるとされています。
そもそも、ビフィズス菌の増殖効果について、解明されていない部分もあり、事実、数あるオリゴ糖を一つひとつ実験を行い、最終的に人間の体内でビフィズス菌の変化を調べた研究結果はありません。
あくまでも仮説のようです。
そもそも摂るべきものか?
便秘だからオリゴ糖を摂る。
という考え方がそもそも間違っているのではないでしょうか。
なぜその症状がでているのかを多くの人は考えません。
なぜ便秘になるのかを考え、その根本を正さなければ
オリゴ糖が善玉菌を増やす効果が強くても、便秘は改善することはないでしょう。
・外食ばかり多くありませんか?
・出来合いのものばかり食べていませんか
・インスタント食品ばかり食べていませんか?
・質の悪い肉を食べていませんか?(値段ではない)
・牛乳を飲んではいませんか?
・お酒を飲みすぎてはいませんか?
・食べ過ぎてはいませんか?
これらを改善しない限り、
オリゴ糖をとってもムダになってしまいます。
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