食品添加物シリコーンは安全?危険?

エビフライ、から揚げ、天ぷら、フライドポテト、フライドチキンなど揚げ物を家庭で調理するのは苦手という方や美味しく作れないという方は少なくないかと思います。
その為、揚げ物はレストランやファストフード店等で美味しく食べるという人も多いのではないでしょうか?

しかし、外食産業で使われる油は、家庭で使われる油には入っていない「シリコーン」と言われる食品添加物が入っています。
添加物が人体に有害な影響を及ぼす恐れがあるということは有名ですよね。
特に危険な添加物はなるべく避けたいものです。

一体、シリコーンとはどのような添加物なのでしょうか?
そして、危険性はあるのでしょうか?

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シリコーンとは

シリコーンとは何かを知る前にまずシリコーンと混同しがちなシリコンについて、知っておきましょう。

地球の表層を構成する成分で酸素の次に多いケイ素は、酸素と結合したケイ石として自然界に存在しています。
そのケイ石を還元したのが金属ケイ素=シリコンです。

金属ケイ素=シリコンは、元素名なので、元素記号Siで表すことができます。

シリコンは、半導体や太陽電池の主原料として、使われています。
スマホ、パソコン、自動車、家電などの製品の頭脳(ICチップ)の元になる半導体シリコンウェハーなどに用いられる金属の一種です。

シリコンが金属なのに対して、化学物質であるのがシリコーンです。

ケイ素と酸素から構成されるシロキサン結合を骨格とし、メチルアルコール(メタノール)などの炭素と水素から構成される有機化合物を結合させ、複雑な化学反応によって作られているのがシリコーンです。

シリコーンは、高温、低温、紫外線、水などに強い性質を持っているので、その特性を活かして、様々な効果を発揮してくれます。

例えば、シャンプーです。
シリコンが入ったシャンプーを使うと髪の潤い、つまりキューティクルが保護されます。
と、同時にドライヤーの熱からも守られます。

シリコーンは、無機と有機、2つの異なる特性を併せ持つ特殊な化合物である為、シャンプーだけでなく、化粧品、液状ゴム、ゴム、オイル等、様々な製品に用いられ、紫外線による劣化を防いだり、水をはじくなど、様々な特性を発揮してくれます。

シリコーンは大きく3つの形態(物理的形状)に分類されます。

  1. ゴム状(シリコーンゴム)
  2. オイル状(シリコーン油)
  3. プラスチック状(シリコーン樹脂)

ゴム状は、豊胸手術の埋め込み剤、自動車用のパーツ、調理器具やキッチン用品などに利用される。
オイル状は、産業用では潤滑剤、家庭のキッチンのシーリング剤、化粧品、医療用、自動車用品などに利用される。
プラスチック状は、歯科における虫歯予防などのシーラント、高層ビル、一般住宅などの建築におけるコーティング剤などに利用される。

このようにシリコーンとシリコンは、ケイ素という原料は同じですがシリコーンはケイ素(Si)=シリコンを元にして作られた人工化合物ですので、その性質は似て非なるものです。

食品添加物としてのシリコーンとは

その分子構造から高度の耐熱性と耐寒性を併せ持ち、パソコンや自動車、医療品、化粧品、スポーツウェア、住宅など多くの分野で活用されているシリコーンですが私たちの最も身近なところで役立っているのが食品添加物としてのシリコーンです。

直接、目に触れることはありませんが体に直接、取り込みますので安全性が気になるところですよね。
そもそも一体、なぜ、食品にシリコーンを入れる必要があるのでしょうか?

食品添加物におけるシリコーンは、消泡剤としての役割を持ちます。
消泡剤とは、その名の通り、液体に出来た泡を消す、または液体に泡が出来ないようにする為に添加する添加物のことです。
これにより、舌触りの良い、滑らかな食品が生まれます。

豆腐の製造時、豆乳の泡を消す為に使われたり、ジャムの製造時、煮詰める際に出る泡を消す為にも使われます。
その他、アイスクリーム、杏仁豆腐、玉子豆腐、ゴマ豆腐、茶碗蒸し、プリン、羊羹、ワイン、ジュース、焼酎、ウイスキー、コーヒー、豆乳など様々なものに使用されています。

そして、シリコーンは、揚げ物を大量に製造する業務用の油にも使用されています。
油の泡によって、火傷や火災の恐れがある為、油の泡で、溢れないようにする為に業務用には殆ど入れられていますが家庭用の油には入っていません。

シリコーンは、厚生労働省が認めた食品添加物(指定添加物)です。
物質名は、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサンとも呼ばれます。)
使用量上限は、0.050g/kg

シリコーンが添加されている場合、食品のパッケージの原材料欄に表示されますが少量である場合、加工助剤となり、「シリコーン」ではなく、「消泡剤」と表示されます。
豆腐(木綿・絹ごし)やジャムなどがそうです。また蒸留時に分離・除去される焼酎やウイスキーも表示は不要とされています。

業務用の天ぷら油(植物油)は、消泡効果があることが大前提である為、「シリコーン」の表示が必要となります。

数多くの加工食品に消泡剤として添加されているシリコーンは、法律上は残らないとして、表示されないことが多くあります。
しかし、福岡市の検査結果によると豆腐などの食品65のうち、食品15からシリコーンが残留していたとのことです。
その濃度は0.006~0.032g/kgで、除去率を行ったところ、回収率は50~100%だったそうです。

毒性は特にないとのことで、危険性は低い添加物であると言われてはいますが実際に検査してみれば、残留していることも多い添加物ですので、きっぱりと人体に影響は出ないとは言い切れないのが実際のところです。

直接、目には見えない添加物だからこそ、気づかないうちに体内に摂り入れ続けてしまいやすいですし、そもそも消泡剤と表記すればOKなので、シリコーンが入っているかどうかもわかりませんので、(消泡剤には、シリコーンの他にグリセリン脂肪酸エステルなどがあります。)
知らず知らず、シリコーンを摂り入れ続けていくことで、不健康な体に徐々になってしまう可能性は決して0ではないと思います。

実際、レストランやファストフード店などで、天ぷらやから揚げ、フライドポテトなどを食べ過ぎた場合、胃や体調が悪くなる方は多くいます。
単にお店で使われていた油が酸化していたということもありますがシリコーンが原因ではないとは言い切れないのが現実です。
またシリコーンそのものが体に合わないという方もいます。

業務用の天ぷら油(植物油)で作られた天ぷらなどの揚げ物と家庭用の天ぷら油(植物油)で作られた天ぷらなどの揚げ物を食べたとき、体の反応は全く逆となるでしょう。

通常、揚げ物をたくさん食べますと胃もたれ、腸にガスがたまる、腹痛などの症状が現れますが泡立ちを抑える働きがある業務用の天ぷら油(植物油)で作られた天ぷらなどの揚げ物の場合、上記のような症状は殆ど現れないと考えられます。

このように人間の体の自然な反応まで消してしまうというシリコーンは、決して安全とは言い切れないのではないでしょうか。

おわりに

「発がん性」「遺伝毒性」「アレルギー」との関連付けは出来ませんがシリコーンを食習慣として、摂取し続けていくことは絶対に良いはずがありません。
すぐに影響が出ることはないかと思いますが体内に残留したシリコーンが徐々に体を蝕んで行くということはないとは言えません。
ですので、毎日の食事から添加物は減らすに越したことはないでしょう。

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