アナトー色素は、中南米原産のベニノキの種子から抽出した色素でビキシンおよびノルビキシンを主成分とし、天然の着色料として食品添加物に指定されています。
その抽出方法は、プロピレンクリコールやヘキサンそしてアセトンなどの溶剤を使って抽出する方法、または高温の油脂またはアルカリ性の水溶液で抽出を行う。
黄色や橙色(だいだいいろ)に着色を行うために使われ、チーズやハム、ソーセージ、パン、アイスなどに使用されることが多い。
食品への表記
食品への表示は「アナトー色素」、「アナトー」、「カロチノイド」、「カロチノイド色素」、「カロテノイド」、「カロテノイド色素」などと表記される。
また赤色を出す場合は、ノルビキシンをアルカリ塩で化学合成した水溶性アナトー(ノルビキシンカリウム及びノルビキシンナトリウム)が使われる。
水溶性アナトーと書かれれば化学合成だとわかるが、こちらの場合もアナトー色素、アナトー、カロチノイド(色素)、カロテノイド(色素)と表記されることがありどちらが使われているか区別できないことが多い。
アナトー色素の毒性
動物実験では急性毒性は認められず、比較的安全な部類に入る。
しかしベニノキには栽培地に由来の水銀が含まれることが多くアナトー色素にも水銀が検出されたこともある。
水銀は脂溶性の毒物で脳に蓄積し神経障害を引き起こすことが分かっている。
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