コチニール色素はカイガラムシと呼ばれる中南米原産の昆虫から抽出される赤い色素です。世界的に多くの食品に使われる天然由来の着色料で、化粧品、医薬品などにも幅広く使用されている添加物です。
その作り方はカイガラムシのメスを乾燥させ、すり潰し、水またはエタノールで抽出します。
コチニール色素の原材料を知った消費者は、「虫を原材料に使っているなんて許せない」とか「気持ち悪い吐きそう」など
この添加物自体の危険性や安全性を論じる前に、「生理的に受けつけない」といった意見が多いのは言うまでもありません。
2012年には、消費者庁がコチニール色素に関する注意喚起を公表し、あのスタバもコチニール色素の使用を全面的に廃止することを決定したそうです。※ストロベリークリームフラペチーノなど。
実際にどんな問題があるのか。
そもそも口にして問題ないものなのか
コチニール色素の主成分はカルミン酸
食品ではリキュールの「カンパリ」、飲む繊維「ファイブミニ」に使われていたことは有名な話で、その他一般的にはイチゴ牛乳・ハム・ソーセージ・かまぼこ・カニかま・イチゴシロップ・ガム・アイスクリーム・ヨーグルトなどに使用され、化粧品では口紅、アイシャドーなどに使用されます。
食品原材料の表示
「コチニール色素」「着色料(コチニール)」「カルミン酸色素」「着色料(カルミン酸)」
化粧品の成分表示
「コチニール」「カルミン」「カルミン被覆雲母チタン」「カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン」
アレルギーの危険性
発がん性、催奇性、変異原性の試験ですべて安全性を確立していると言われる一方で重篤なアレルギーを発症したとの報告もあります。
消費者庁が注意喚起を行った背景には、20代の女性がコチニール色素を含むドリンクを飲んだ直後に急性的なアレルギー症状(アナフィラキシーショック)により救急搬送されたニュースが大きく取り上げられました。
不純物が原因
コチニール色素を抽出する際に、カイガラムシに含まれるたんぱく質を除去しきれず不純物として残り、それがアレルギーの原因となることがわかっています。
これを摂取した全員がアレルギー反応を起こすことはありませんが、そば・ピーナッツ・その他のアレルギーを起こしやすい食品と同様に個人差はかなりあり、反応しやすい人、そうでない人にわかれます。
女性が発症しやすい?
口紅やアイシャドーなど、女性が毎日使う化粧品にも商品によってはコチニール色素(カルミン)が含まれています。
つまり毎日不純物であるタンパク質を皮膚に塗っているということになり、その不純物に対して体が敏感に反応するようになってしまう場合があり、この状態を皮膚感作と言います。
この状態で食品に含まれるコチニール色素を摂取するとアレルギー反応を起こしやすくなると言われています。
この色素が使われている化粧品は当然使用を避けたほうがいいですが、特に肌の異常、かゆみ・赤み・腫れなどの症状が出たことがある人は特に注意が必要です。
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