キトサンはカニやエビなど甲殻類の殻に含まれるキチンを加工して作られる食物繊維の一つです。
食品添加物としては、食品にとろみや粘り気をだす増粘安定剤の他、加工食品の雑菌の繁殖を抑え保存性を高めるためにも使われます。(市販の漬物に使われているのをよく目にします。)
キトサンは添加物以外にも、保湿剤としてスキンケア商品、髪の毛のトリートメントに使われ、医療でも手術用の縫合糸として使われたり、人工の皮膚や靭帯にもなったりします。
キトサンの製造方法はカニの甲羅などから塩酸を用いキチンを抽出し、さらにキチンを水酸化ナトリウムで加熱処理(脱アセチル化)を行うことでキトサンを抽出します。
キトサンの状態では自然界に存在はしません。
キトサンの効果
サプリメント
キトサンが一般的に有名になったのは、ダイエット効果があるとしてサプリメントが販売されたあたりでしょうか。
キトサンの効果として
- コレステロール値を下げる
- 脂肪の吸収を抑える
- 細菌の繁殖を抑える
- 血糖値上昇を抑える
- 免疫力が上がる
- 便秘改善
- 体内の有害物質の排出(放射性物質含む)
など言われていますが、ほとんど食物繊維全般に言えることで特別キトサンが優れているかというとそういうことでもなさそうです。
免疫力アップ
腸の調子が免疫力を左右すると言われています。
キトサンの分子はプラスに荷電し、塩素などのマイナス分子を持った有害物質を吸着し体外へ排出します、また腸内を刺激し便秘解消に効果があり、腸内をきれいに掃除してくれます。腸内環境が整うことで免疫力がアップするということです。
コレステロールは悪者?
食後にキトサンを摂取すると、食品に含まれる脂肪やコレステロールを体外に排出する働きがあります。また胆汁酸は胃でキトサンと混ざるとゲル化しこちらも排出されます。
胆汁酸はコレステロールから作られ、胃でタンパク質をとかし、小腸で再度吸収されてコレステロールとして再利用されます。
しかし再吸収されずにキトサンとともに排出してしまうのでコレステロールが足りなくなり、血中コレステロールが使われるようになるため、結果として値が下がるということです。
コレステロールは動脈硬化の原因とされ常に悪者として扱われ、下げることが正しいという論調になっています。サプリメントや健康食品の売り文句でもあります。しかし必ずしもそれだけが動脈硬化の原因とはいえずむしろ他の要因の方が大きいことが明らかになってきています。
コレステロールには副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどの極めて重要なホルモンの原料になる栄養素で、また血中コレステロール値が低いほど「がん」や「感染症」にかかりやすくなることは一部では常識となっています。
医学・製薬・メディアは常に嘘をつき、病気を煽り薬を売り・サプリメントを売ることで利益を拡大させる構図があることを知っていただきたいです。
ダイエット効果は?
食事で摂取した脂肪分をキトサンが吸着することで消化されずに体外に排泄できるとのこと。「脂肪分を摂らない=痩せる」と多くの人が勘違いしていますが魚の油同様に肉の油も太りにくいです。それだけでなく良質な肉の脂肪は体にとって欠かせないものです。それを頑張って体外に排出しようと考えるなんてどうかしています。
控えたい油はトランス脂肪酸や酸化した油、遺伝子組み換え油です。動物の場合は劣悪な環境・エサで育った畜産は避けるべきであって、良い環境で育った畜産の肉は積極的に摂るべきだと思います。
糖質過多な食生活をしていませんか?
生活習慣を変えずにキトサンなどのサプリメントを飲んで痩せようと思う時点で痩せることはないでしょう。それは痩せるために行う運動も同じことです。※運動がダメと言っているわけではありません。
まずは食生活を見直すことから始まります。
キトサンは飲むべきか?
体に害があるかないかでいうと特にないと思います。キトサンの生成時にタンパク質など不純物はすべて除去されているみたいなので、カニやエビなどのアレルギーを持った人も問題ないとのことです。
サプリメントは飲みたければ飲めばいいと思います。その程度のものです。
しかし当然摂り過ぎはなんでも害になりますのでほどほどに
ちなみにキトサンの1日の摂取量の目安は0.3~2.0グラムと言われています。
大変バランスの良い視点で解説されており、多くの市民に読んで頂きたい解説の一つですね。