ペクチンとは、果実や野菜、海藻類に多く含まれる食物繊維の一つです。
ペクチンは食品添加物として加工食品にも使われ、市販のジャムやゼリー、アイスクリームなどに多く使用されています。
その目的は大きく3つあり
- ゲル化剤としてジャムやゼリーを固めるため
- 安定剤としてアイスクリームの食感・口どけを良くする。凍らせた際にできるシャリシャリ感をなくし、舌触り滑らかに口どけの良いアイスを作ります。
- 増粘剤としてジュースやフルーツソース、液体胃薬のとろみ(粘り気)を付ける口当たりを良くします。
ペクチンが多く含まれる食品は
りんごやみかん、オレンジ、レモン、ライムなどのかんきつ系、桃、柿、バナナ、プルーンなど。野菜ではオクラやキャベツ、大根、そしてヒマワリの種。特に果物の皮に多く含まれます。
ペクチンは食物繊維の一つであると前述しましたが、食物繊維には水溶性と不溶性があり、実の若い果物は細胞壁に含まれ不溶性ですが、果物が熟していくと水溶性食物繊維に変化していきます。
その中でもリンゴに含まれるペクチン「アップルペクチン」が有名です。
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」という言葉がありますが、その理由にペクチンが関係しています。
ペクチンの効果
放射性物質を体外に排出する効果
放射能による内部被ばくを軽減できる。
1986年に起きたチェルノブイリ原発事故で起きた放射能による内部被ばくについて、
ベラルーシの子供たちにアップルペクチンを食事とともに摂取したところ、21日間で体内のセシウム137が最大で63.6%減少した。一方アップルペクチンを摂取しないグループは同じく21日間で13.9%の減少に止まる結果となった。
アップルペクチンは体内にある放射性物質を吸着して尿や大便と一緒に体外へ排出する。その際、水分をたっぷりとることを勧められている。
これは2005年にベラルーシのベラルド研究所が発表した際のデータとなります。
腸内環境を整え免疫力アップ
ペクチンは善玉菌のエサになり善玉菌を増やしたり、腸内の悪玉菌を抑える力があります。また腐敗物や有害物質を吸着し便の量を増やして、腸内を刺激しぜん動運動を促進することで下痢や便秘を解消します。
腸内環境が整い免疫力アップ、大腸がんなどの生活習慣病の予防にもなります。
その他
これは食物繊維全般に言われていることですがペクチンは食後の血糖値の上昇を緩やかにします。またコレステロール値を下げる効果や脂質の吸収を抑える効果があると言われています。
しかしコレステロール値を下げることや脂肪の吸収を抑えることが本当にいいことなのか。必ずしもそれがメリットだとは一概には言えません。
注意点
ペクチンは果物の皮に多く含まれているので、皮ごと食べることにより多くのペクチンが摂取できます。
しかし農薬の問題もあり、また異常に糖度の高い果物も多く、皮ごと食べやすいリンゴはこの2つの問題があります。
輸入のかんきつ類は危険な農薬が使われているので皮ごと食べれません。※果肉からも残留農薬が検出されています。
ジャムの作り方・作られ方
自宅で作るなら
果物の重量に対して少なくとも3割の砂糖、多くても5割程度を入れに詰めます。その際に果物に含まれるクエン酸などの有機酸がペクチンと反応しゲル化し固まります。
某大手ジャムメーカーだと
例えばイチゴジャムの場合、工場では年間を通してジャムを製造しているため、イチゴを砂糖漬けにし冷凍保存しています。使うたびに解凍しているとのこと。
そして例えばイチゴ300Kgに対して砂糖320Kgと水飴180Kgの合計500Kgの糖分を入れ作られます。イチゴに対して使用する糖分は7割近く、イチゴが薄まるため添加物のペクチンや酸味料、香料を加えて完成させていきます。
ちなみに使われるペクチンは
ジャムメーカーのアヲハタさんのHPをみると、レモンやオレンジ、りんごなどから抽出しているとのことです。※添加物のペクチンは基本的に果物から抽出しています。農薬がちょっと心配です。
ただペクチンの心配をするよりも、使われる商品(ジャムやアイスなどの糖分)の心配をする方が賢明です。
最後に
内部被ばくのリスクを下げるのは放射能に汚染されていない食品選びが最も重要です。さらに生活習慣病の予防も生活習慣をたださないとペクチンを一生懸命とったところで病気になるリスクは改善されません。
またジャムにペクチンが入っているからといって健康効果は期待できません。
※放射能対策について詳しく知りたい方は「放射能除去と防御ができる食材まとめ」を参照ください。
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