サクサクでジューシーな食感が特徴のトンカツやこれまたサクサクでプリプリとした食感が特徴のエビフライなどの揚げ物を自宅で簡単に調理するのって、なかなか難しいですよね。
上記のような食感にこだわった美味しいフライを食べたいのであれば尚更、家庭では難しいですし、また揚げ物って、臭いも広がりますし、使い終わった油の処理にも困ることがありますよね。
その為、つい、外食チェーン店やスーパー、コンビニなどで揚げ物を食べたり、買ったりしてしまいませんか?
しかし、上記の揚げ物には、実は健康にはあまりよろしくないとされるバッター粉を使用していると言います。
そこで今回は、バッター粉の危険性に迫ってみたいと思います。
バッター粉とは
バッター粉とは、飲食チェーン店などでフライを揚げる際に使う専用の粉のことです。
バッター粉は、主に以下のような原材料で作られています。
- でんぷん
- 小麦粉
- 卵
- パン粉
- コーン粉末(コーンスターチ)
- 食塩
- 砂糖
- 乳加工品
- 香辛料
- 加工澱粉
- 増粘剤(増粘多糖類)
- 膨張剤
- クチナシ色素
- 調味料(グルタミン酸ナトリウム)
お気づきになりましたか?
家庭では、本来、フライの衣の材料は、小麦粉、溶き卵、パン粉、塩、コショウです。
しかし、外食チェーン店や弁当チェーン店、スーパーなどのフライには、ご覧の通り、食品添加物がたくさん入っているのです。
家庭では以下の工程で、フライの衣を作って行きますよね。
- トンカツやエビフライなどのフライの材料に下味をつける
- 1に小麦粉をつける
- 2に溶き卵を潜らせる
- 3にパン粉をまぶす
しかし、安さが売りの飲食業界やスーパーなどでは、バッター粉を使用して、たった一つの工程(パン粉をまぶす)のみで済ませているのです。
バッター粉は水で薄めて液状にしてから使う為、バッター粉は、バッター液とも呼ばれています。
バッター粉は魔法の粉!?
なぜ、添加物まみれのバッター粉をわざわざ使うのでしょうか?
外食チェーン店や弁当チェーン店、ファーストフード店のメニューやスーパーやコンビニの惣菜を調理する人の多くはアルバイトやパートなどのプロの料理人ではない人たちです。
なぜならプロの料理人がいなくても早く簡単に美味しい料理を提供出来るシステムになっているからです。
バッター粉は、そのうちの一つなのです。
外食チェーン店でトンカツやエビフライ、カキフライなどのフライを食べた際、そのサクサク感に驚いたことはありませんか?
衣がべチャッとしたり、衣が剥がれたりしているフライは、なかなか出てこないですよね。
まぁ商売ですので、それが当然と言えば当然なのですが・・・。
ですが決して、「調理人の腕が良いのね」とは思わないでください。
安さを売りにする飲食業界のフライのサクサクな食感は、調理人の腕のおかげではなく、バッター粉のおかげなのです。
バッター液は、サクサクでジューシーな食感の他にフライの衣を剥がれにくくしたり、中身をふっくらとさせてくれる効果もあります。
またバッター液は強い粘着力があるので、パン粉がたっぷりとつくことで、ボリューミーな食感をもたらします。
誰でも早く簡単に美味しく作れることが出来れば、調理する側、経営する側、双方にとって、メリットしかありません。
だからこそ、安さを売りにする飲食業界では、魔法のようなバッター粉は欠かせないのです。
バッター粉の危険性
サクサクでジューシーな食感、綺麗な揚げ色、ボリューム感、プリプリ感、その上、安いというのは非常に魅力的ですが添加物たっぷりのフライは、やはり健康面が心配になりますよね。
バッター粉の添加物の中でも特に危険度の高い食品添加物をご説明しておきましょう。
カラギーナン
カラギーナンは、食品にとろみをつける増粘剤として、食品にとろみをつけたり、安定剤として、液体の分離を防いだり、ゲル化剤として、液体を固めるなどの働きがあります。
バッター粉以外では、アイスやヨーグルト、豆乳、プリン、ゼリー、ソース、たれ、ドレッシングなどに用いられます。
カラギーナンは、紅藻類という海藻からアルカリ抽出して、生成されます。
寒天同様、原材料は海藻の為、弾力性に富んでいますので、フライにボリュームをもたらすことが出来ます。
ラットやモルモットによる実験でカラギーナンを大量に摂取すると発がん性、潰瘍の原因となることが分かっています。
ですが近年の研究によって、カナーギンは少量でも消化不良を起こし、腸内を炎症させ、潰瘍性大腸炎や糖尿病の悪化の原因となる恐れがあることが判明しています。
リン酸塩
カラギーナンと同じく増粘剤です。
食品の結着性や保湿性、弾力、食感を高める働きがあります。
外食チェーン店などのエビフライの海老がプリプリで縮まず真っ直ぐなのは、このリン酸塩のおかげです。
大量に摂り続けるとカルシウムの吸収が阻害され、骨が脆くなる骨粗鬆症を引き起こす恐れがあります。
ポリリン酸塩
リン酸塩の数あるうちの一種です。
結着力に優れているので、食品の型崩れを防ぐ働きがあります。
フライの中身と衣が剥がれにくく、型崩れしにくいのは、ポリリン酸塩のおかげです。
粘土が安定するので、綺麗な揚げ色、サクサク感の強いフライになります。
ポリリン酸塩には、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウムの2種類があります。
ラットによる実験で、ポリリン酸カリウムは、リン酸濃度とカルシウム濃度を上げ、尿細管に炎症を起こし、腎臓の石灰化、結成の原因となることが分かっています。
同じくラットを使った実験で、ポリリン酸ナトリウムによって、腎石、体重減少、貧血、死亡率の増加が認められています。
クチナシ色素
その名の通り、原材料はクチナシの果実です。
黄色、青色、赤い色と3つの色があり、生成方法はそれぞれ異なります。
フライのキツネ色(黄色)を得たい場合は、クチナシの実から水またエタノールで抽出・生成します。
この場合のクチナシ色素は、「クチナシ黄色素」となります。
ちなみにクチナシの花は白です。
ラットによる実験で、死亡例はありませんが人体への影響がなく、安全性が高いとされるクチナシ青色素とクチナシ赤色素とは違い、クチナシ黄色素は、下痢や肝臓が出血し、幹細胞の変性と壊死が起こる等、下痢や肝臓に影響を与えることが確認されています。
これはゲニポサイドというクチナシ黄色素に含まれる成分が大きく関与していると考えられています。
まとめ
- バッター粉は、添加物まみれ!
- バッター粉は、「早く簡単に美味しい」を叶える魔法の粉!
- バッター粉で、がんや潰瘍の恐れ!
- バッター粉で、骨粗鬆症の恐れ!
- バッター粉で、腎臓・肝臓にダメージの恐れ!
少量の摂取では、人体には問題がないと言われるバッター粉に含まれる食品添加物ですが
長期間、摂取し続けた場合、人体に影響が出ないとは決して言い切れません。
外食チェーン店やスーパーなどのフライは見栄え・食感が良く、価格も安くて、非常に魅力的であるが故、安易に無駄な食品添加物を大量摂取しやすくなります。
健康を損ねてしまえば、なかなか取り戻すことは困難です。
あなたの身体は一つしかありません。
優先すべきことは何より「健康」であることを忘れずにくれぐれも添加物まみれのフライの食べ過ぎには注意しましょう。
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