環境ホルモン「ビスフェノールA」が缶詰・カップ麺から溶け出す

ビスフェノールAとは、プラスチックの原料であるポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂などプラスチックの原料となる物質です。

これらはプラスチック製の食器、ペットボトル、カップラーメンの容器、缶詰(内側に塗られるさび止め剤)などに使われ、加熱時酸性アルカリ性紫外線などの影響を受けることで容器からビスフェノールAが溶け出すことが分かっています。

そして多かれ少なかれ溶け出したビスフェノールAは食品へ移行していることが確認されています

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環境ホルモンのひとつ

ビスフェノールAが体に及ぼす悪影響のひとつが「内分泌かく乱」。
つまり体内ホルモンの分泌異常が起こります。このような化学物質を「環境ホルモン」と呼びます。

ビスフェノールAは女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用をもちます(エストロゲン様作用)。

元々生体の機能として正常に働いていたところにこのような環境ホルモンが入ることで分泌異常が起こり人体の機能へ悪影響が懸念されています。

この問題は2000年前後に大きく取沙汰されたが、当時は聞き慣れない言葉に消費者もなんのことやら…といったような感じであまり興味もなく、次第に忘れ去られてしまいました。

その後やはり、かなりの量が溶け出していること。また近年海外の研究でも問題視されたことで再び脚光を浴びるようになりました。

日本の対応としては食品衛生法により溶出度を抑えるよう規制を行っています。特に缶詰業界では低減対策により溶出度は抑えられているようですが、缶詰は海外の輸入物も多いので注意したいところです。※例えばトマト缶。トマトは酸性なのでビスフェノールAの溶出度が高い。

またプラスチック容器も最近ではBPAフリー(bisphenol Aの略)といってビスフェノールA不使用の商品もあります。

しかしカップラーメンについてはまだまだ対応はなく、熱湯を注ぐことでガンガン溶出しており、海外の研究者の間では危険な食べ物とされているとのこと。

フランスでは2015年1月にビスフェノールAの使用を全面的に禁止にしたとのこと。

毒性・害と対策

ビスフェノールAの害として精子の減少が有名ですが、他にも女の子の早熟化(初潮の低年齢化)や生殖器への影響、行動障害(ADHD)、前立腺がんや乳がん、などが挙げられています。

特に大人よりも子供の方がその害は深刻です。乳幼児や妊娠中、授乳中、これから子供を欲しいと考えている方は特に気を付けて欲しいです。

対策

カップラーメンは別の意味で体に悪いので食べないこと。
乳幼児用の食器や哺乳瓶などを見直すこと。※陶器やガラス製、BPAフリーの商品を探す。

缶詰であれば、例えばトマト缶ではなく瓶詰を選ぶなど。※原材料や添加物はまた別問題です。

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