学校給食に使われる小麦は危険?ポストハーベストの問題について

学校給食は、子供たちが元気で健やかな学校生活を送る上では欠かせない食事の一つ。

日本では殆どの国公私立学校において学校給食が実施されていますので、日本の多くの子供たちが給食を口にしていることになります。

しかし、学校給食に使われる小麦は、決して安全とは言い難い小麦であると言うことをご存知でしょうか?

小麦が使われているカレーや揚げパン、ラーメン、ソフト麺など子供たちが大好きな給食メニューは数多くあります。
だからこそ、学校給食の小麦の安全性は、気になる所。

そこで今回は、学校給食に使われる小麦の現状についてご紹介したいと思います。

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学校給食は本当に安全?

学校給食が安全な食品によって作られているのか、子供たちはもちろん、親御さんたちも知る由もないことです。

栄養バランスに富んだ優秀な学校給食は、本当に安全なのでしょうか?

食物アレルギー、食中毒、放射性物質、食品添加物、農薬など大切な家族の健康を守るには、こういった危険な食品を避ける事が大切ですが学校給食において、危険な食品を避けることは正直難しいです。
特に学校給食に使われる小麦は、危険な残留農薬が使われていると言われています。

小麦はパン、うどん、そば、ラーメン、パスタ、パン粉、餃子の皮、天ぷらの衣、カレーのルー、マカロニなど、様々な食品に利用されます。

子供たちが大好きな料理に使われるからこそ、小麦の残留農薬問題は、気になる所です。

パンや麺類の原料である小麦の殆どは、輸入小麦です。
日本の小麦消費量のおよそ9割がそうです。

輸入小麦は、ポストハーベストという農薬を使用しています。
一体、ポストハーベストはどんな農薬で、どのような危険があるのでしょうか?

ポストハーベスト農薬とは?

ポストハーベストとは、収穫後の作物が腐らないようにする為に使用される農薬です。
つまり、殺菌剤、防かび剤などのことです。

日本では、収穫後の作物にポストハーベスト農薬の使用は認められていません。
(保管の為の薫蒸剤は認められています。)

しかし、農産物の輸出大国であるアメリカなどでは、収穫後の小麦などの穀物、野菜、果物にポストハーベスト農薬の使用が認められています。

日本では、アメリカ、カナダ、オーストラリアから小麦を輸入しています。

日本まで小麦が届くまで2~5週間かかります。

その為、大量の作物を長期貯蔵、そして、長い輸送距離によって、作物にカビが生える、芽が出る、虫がつくなどのロスを防ぐ目的として、ポストハーベスト農薬が使われるのです。

ポストハーベスト農薬は他の農薬(畑などで使用される)と比べ、100~300倍くらいの高い濃度で使われています。
その為、作物の表面だけではなく、皮の中まで農薬が浸透するリスクが極めて高いと言われています。
つまり、洗い落としても危険性は落ちずに残るというわけです。

学校給食に使われる小麦(主にパン)の殆どは輸入小麦ですので、ポストハーベスト農薬問題は、避けては通れません。

ポストハーベスト農薬の残留性とは?

残留農薬検査は、農林水産省が産地国での船積時に実施しています。
また日本に運ばれた際は、厚生労働省が検査を実施しています。

農林水産省では毎年、残留農薬検査データを公開していますが残留農薬等が基準値を超えた輸入小麦はないという結果が出ています。

仮に農薬が残っていたとしても食品衛生法に基づいて、定められた残留農薬基準内であれば安全性に問題はないと言えます。

しかし、国産の小麦の場合、基準値はもちろんですが定量限界以上の残留農薬を検出した小麦はありません。
一方、輸入小麦は、定量限界以上の検出があった小麦が多くあるのが事実。

特に農薬は小麦の外皮部分(ふすま)に多く残ると言われています。
残留率は、およそ80%です。
(小麦粉などに製粉すると2~20%と低くなります。)

学校給食のパンは、3等~2等級の小麦粉で作られている為、小麦の外皮部分が多くなります。
その為、農薬の残留量は、より高いと言えるでしょう。
また味の落ちる3等粉パンは、美味しくする為に食品添加物がたっぷり含まれている事があります。
食品添加物の中には、アレルギーの可能性や発がん性の疑いがある添加物も多くあります。

全粒粉100%の食パンには、小麦粉60%の食パンと比べて、数倍~20倍程(農薬の半分or全量)の農薬が残留していると言われています。

このことから外皮ごと製粉する全粒粉・小麦ふすまで作られるパンなどの加工食品は、もうヘルシーとは言えなくなってしまいますね。

小麦の製粉及び調理加工後に農薬が残る割合は以下となることが大学・試験研究機関による調査によって明らかとなりました。

有機リン系農薬(マラチオン)

  • 焼いた製品の場合、残留の割合、50%以上。
  • 揚げた場合、27%、茹でた場合、0%。

有機リン系農薬(クロルピリホスメチル)

  • 焼く・ 揚げた場合、残留の割合、50%以上残る。
  • 茹でた場合、残留の割合、50%以下に減る。

このことから高い温度で加熱処理を行えば農薬は分解・揮散されるので、危険性はないと言えますが脂溶性の高いクロルピリホスメチルなどの農薬は、茹でても残留する事が分かりましたので、安心は出来ないですね。

マラチオンの毒性は低いですが体に吸収されると毒性が高くなると言われています。
吸収・摂取した場合、倦怠感、頭痛、吐き気、多量発汗、視力減衰などの生じる恐れがあります。

また残留農薬が規制基準内であっても上記の有機リン系殺虫剤は、神経毒性が強い農薬ですので、長期に渡って摂取した場合、子供たちの視神経に影響が出ないとは言い切れません。
子供たちの視力を守る為にも残留農薬はゼロか、または最小限に抑えたいところですね。

国産小麦or輸入オーガニック小麦がベスト

ポストハーベストの残留農薬を減らすことは可能でもやはり完全にその危険を回避することは不可能です。

ポストハーベスト農薬を完全に避けるには、国産の小麦やオーガニックの小麦を使ったパンなどが理想的です。

国産小麦は、指定された農薬の使用は認められているので、無農薬というわけにいきませんが残留農薬の危険性が少ないということははっきりと分かっていますので、小麦を常用する学校給食では、是非、国産小麦を使って欲しいですね。

オーガニック小麦は、(1~3月)の寒い時期に輸入される為、ポストハーベスト農薬は使用されていない、または使用されていたとしても量は少ないので、安全性は高いでしょう。

近年、輸入小麦におけるポストハーベスト農薬を深刻に受け止め、国産小麦を使用する学校給食も増えています。

また日本では、ポストハーベスト農薬は使用されていなくても以下の農薬が使用されていることがありますので、こうした農薬まで完全に避けるということは難しいと言えます。

DDVP

有機リン化合物の殺虫剤。
体への影響→倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢など。(重篤な場合、瞳孔の収縮、意識障害、痙攣などが生じ、命に関わる恐れもある。)

リン化アルミニウム

毒性の強い殺虫剤。
体への影響→嘔吐、腹部圧迫感、また肝臓、腎臓、心臓などの臓器に障害が出る恐れがある。

フェニトロチオン

有機硫黄系殺虫剤
体への影響→倦怠感、頭痛、吐き気、多量発汗、視力減衰など。

上記の農薬は、健康に影響を与える程の量はもちろん使用されていません。
しかし、毎日、これらの農薬が使用された学校給食を食べ続けて、本当に害が出ないとは言い切れないのが実際の所です。

食物アレルギーによる死亡事故や食中毒による死亡事故などを耳にすることも増えて来ている昨今だからこそ、早めに農薬の心配のない安心安全な学校給食の改革が求められているのではないでしょうか。

まとめ

  • 日本の小麦の9割が輸入小麦!
  • 輸入小麦は濃度の高いポストハーベスト農薬を使用!
  • 輸入小麦は、定量限界以上の残留農薬がある!
  • 国産小麦&オーガニック小麦はポストハーベスト農薬不使用!
  • 国産小麦は残留農薬の危険性は少ない!

以上のことから子供たちの健やかな成長を守る為には、国産の小麦100%を使用したパン、うどん、ラーメン等の学校給食が理想的です。

子供たちの健康を脅かす農薬まみれの給食にNO!と訴え続け、子供たちの健やかな成長をサポートしてくれる安心安全な学校給食を是非、求めて行きたいですね。

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