安全な卵の選び方。安いには理由がある日本の養鶏の実態・裏側

値段も手頃で、スーパーやコンビニなど多くのお店で売られている卵は買いやすくて助かりますよね。
その上、栄養の宝庫と言われる卵ですので、特に育ち盛りの子供、食が細くなったお年寄りの方、働き盛りの男性、妊娠中の方、病気で弱った方など様々な方にとって、重要な食ベ物となってくれます。

ですが日本で生産される卵はどのように作られているか知っていますか?

そこで今回は、卵の作られ方についてお話したいと思います。

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卵の悲しい裏側

普段食べている卵は、鶏がどんな場所で、どんな食べ物を与えられ、生き抜いて産み落とされたかを考えたことはありますか?

ヨーロッパではバタリーケージでの飼育を全面的禁止しているのに対し、日本で生産される卵の9割は、バタリーケージで飼育された鶏によって産み落とされています。

バタリーケージとは、ワイヤーでできたケージで、鶏1羽あたりの面積は、B5サイズ程しかない非常に狭いケージのことです。
そして、それを何段にも重ねて飼育される方法のことです。

狭い鳥かごの中に数羽の鶏が押し込められ、鶏は息をすることもままなりません。
ペットの鳥のように鳥かごには止まり木やロフトなどありはしません。
砂場も水場ももちろんありません。
大好きな砂遊び、水遊びを一生する事が無いまま、ただ機械のように卵だけを産まされ、死んでいくのです。
そして、鳥にとって、必要不可欠な毛づくろいも行えない為、多くの鶏の皮膚や羽はボロボロです。
その為、鶏のストレスは増大です。
結果、他の鶏をくちばしで突くようになるので、くちばしの先端を切るデビークが行われます。
デビークは麻酔なしで行われます。
ただでさえ過酷な飼育環境を強いられているというのにこの仕打ちは、鶏にとって、地獄であるとしか言いようがありません。

今、こうしている間にも鶏たちは苦痛を伴って生きているのです。

更に鶏は一年過ぎると卵を産まなくなる為、鶏は一年後、屠殺されます。
ですが鶏は換羽期に入って、羽毛が生え換わり始めると食欲が増すので、再び卵を産むようになります。
鶏のライツを疎かにする採卵鶏農家・工場では、この鶏の生態を利用して、1週間、または2週間くらい絶食させて、強制換羽を行い、再び卵を産ませています。

鶏の寿命は、平均8~10年ですがこのような過酷な飼育される鶏は、1~2年で死んでしまいます。

このように日本で飼育される鶏の9割が過酷な飼育環境を強いられているという悲しい現実があるのです。

卵=健康ではない!

バタリーケージで飼育される鶏は、病気にかかるリスクが高い為、病気予防の為に抗生物質が投与されます。
またバタリーケージで飼育される鶏の卵には、サルモネラ菌などの雑菌が発生するリスクも高い為、合成洗剤で、洗卵され、塩素消毒されます。
卵の殻には、天然抗菌性物質という天然の保護膜がありますが洗卵されるとその保護膜は洗い流されてしまいますので、より雑菌が発生するリスクが高まります。
更に卵の中に合成洗浄剤や塩素が入ってしまうリスクも高まりますので、より有害物質の汚染が心配になります。

栄養価の高い優秀な卵を有害物質で汚染し、それを消費者に売りつけるなんて、許されるのでしょうか?
食べ続けることで、有害物質が体内に蓄積し、体に不具合が生じる可能性はないとは言い切れません。

その上、バタリーケージで飼育される鶏は、遺伝子組み換えコーンや遺伝子組み換え大豆から大豆油を搾ったいわばゴミを食べさせられています。
餌の原料の殆どは、防カビ剤や農薬が散布されています。
また機械のように沢山卵を産ませる為にビタミンやカルシウムなどの人工添加物を与えられた餌を食べさせられます。
更に恐ろしいことに癌などの病気で死んだり、屠殺された牛や豚、鶏など(路上で死んだ猫や犬なども含まれる場合もある)をレンダリング・プラント(動物性脂肪精製工場)にある巨大攪拌機に放り込んで、通常は、廃棄すべき腸や頭部、骨、血、羽なども全て粉々に加工した「肉骨粉」が家畜の飼料、或いはペットフードに利用されることがあると言われています。

このような餌を食べ続けると腸内細菌のバランスが崩れ、鳥インフルエンザウィルスにかかってしまうリスクも高まります。

健康な体を作る為には、健康な食べ物を食べ続ける事が重要です。
それは鶏だって同じです。
上記のような危険な食べ物を毎日、食べさせられた鶏の体は果たして健康でいられるでしょうか?
不健康な鶏から健康に良い卵が産み落とされるとはもう思えないですね。

あなたやあなたの大切な人の健康を守りたければバタリーケージで飼育される鶏の卵や肉はもう二度と買わないことです。

本当に良い卵とは

鶏の為に、あなたやあなたの大切な人の健康の為にあなたが出来ること、それは
バタリーケージで飼育された鶏の卵ではなく、平飼いされた鶏の卵や肉を買うことです。

バタリーケージで飼育された鶏の卵の価格は(10個入り)、およそ158円~298円(1個あたり約16円~30円)であるのに対し、平飼いされた鶏の卵の1個あたりの価格はおよそ40円~60円くらいが相場です。

鶏のライツを重視する採卵鶏農家は日本では少ないですので、バタリーケージで飼育された鶏の卵より少し高くなりますが卵の消費率を下げれば決して買いにくいお値段ではないでしょう。

昔は、卵と言えば、一般庶民には手が届かない大変、貴重な食べ物でした。
病気か記念日にしか食べられなかったのです。
今では当たり前に食べられる卵ですがその裏側には、鶏の犠牲があるということを決して忘れてはなりません。

必要以上に卵を食べる「贅沢」は、不幸な鶏を増やす結果となりますので、是非、「程々」を守って食べていきたいものです。

平飼いされた鶏の卵は、健康的で卵本来の栄養がぎっしりと詰まった真の栄養の宝庫となります。
なぜなら鶏たちが以下のようにストレスなく、飼育されるからです。

  • 自由に野外を歩き回れる。
  • 砂遊び、水遊びが出来る。
  • 毛づくろいがしっかり出来る。
  • 風通しが良いので、皮膚病になりにくい。
  • 常に新鮮な空気が吸える。
  • 常に暖かい太陽の下、日光浴が出来る。
  • 抗生物質、添加物のない健康に配慮した餌が与えられる。
  • 自由に好きな食べ物を食べられる。(野草、牧草、ミミズ、バッタなど)
  • くちばしを切られることはない。
  • 羽を毟り取られることはない。
  • 絶食されることはない。
  • 消化に良い無農薬の餌や生草を与えられるので、体が強くなる。
  • 鳥インフルエンザにかかりにくい。

平飼いされた鶏の卵を入手する場合、ネットショッピングがオススメです。
ネットであれば、与えられている餌、飼育環境などがしっかりと確認する事が出来ますのでより安心安全な卵を買う事が出来るでしょう。
送料がかかるのは嫌と言う方は、有名デパートや高級食材を扱うスーパーなどに足を運んでみてはいかがでしょうか?

まとめ

日本では9割がバタリーケージによる飼育です。
バタリーケージで飼育される鶏の苦しみは計り知れません。

ペットは私たちに癒しを与えてくれますが鶏は自分を犠牲にして、私たちに健康を授けてくれます。
ですので、あなたが大切にしている犬や猫などのペットのようにどうぞ鶏を大切に思って、バタリーケージで飼育される鶏の卵を買わないでください。

平飼い鶏は毎日、自由にのびのびと過ごせる環境で育てられます。
だからこそ、心身健やかなまま、健康な卵を産み落とせるのです。

不幸な鶏は、私たち一人一人の優しさでなくすことが出来ます。
そうすれば真に健康な卵によって、真の健康をきっと得られるようになるでしょう。

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